Thursday, July 31, 2014

初、パリでの展示会 - Part1


7月4日から7月7日にかけてフランス、パリにて開催されるWho's Next と呼ばれるアパレルの展示会の中にある、世界的に名高いアクセサリーとファッション小物の国際展示会Première Classe(プルミエールクラス)に、弊社クライアントの一つのラインが初出展することが決まり、現地提携エージェントのサポートのため、花の都パリへ行ってまいりました。


Mira Design 社はアメリカでの展示会は各種数え切れないほど参加してきましたが、今回は弊社にとっても、初めてのヨーロッパでの展示会出展となります。出展ブランドがヨーロッパ市場にマッチしており、販路拡大の可能性を大いに感じることができたため、出展に踏み切りました。



いきなりですが、ここでまずは新規市場における展示会の重要性について簡単に、説明いたします。


展示会は新規参入メーカにとって、新たに多くのバイヤーに対して自社商品を効率的にアピールできる絶好の場です。日本をはじめ、どのマーケットでも展示会をバイヤーとの出会い、ブランディング、および市場可能性を探るマーケティングの場として活用することは同じことだと思います。

しかし、特に欧米の展示会は、バイヤーが気に入れば、すぐにその場でオーダーをつけ、クレジットカードやチェックで支払いをする、という大変早いスピードでビジネスをスタートすることができる、つまり販路拡大に直結しているという特徴があります。

展示会には、展示会ごとにそれぞれテーマや強みがあり、それにより来場する小売店バイヤーの種類や規模、出展者のテイストなどが異なってきます。そのため、自社商品に合った、もしくは狙っていきたいマーケットに近い展示会を選択することが重要です。

適切なマーケットで行われる、適切な展示会に、適切なブランドと商品で臨むことが、市場を攻略する近道であるともいえます。


ではどのように、その"適切さ"を判断するか。簡単に分けると以下の3点になります。

① 自社製品の強みを知る

当たり前のことかもしれませんが、ここをしっかりと認識し確立させることが全ての始まりです。
特に、消費者のライフスタイルおよびトレンド ・ その市場の小売店 ・ 競合他社という三つの視点でしっかりとマーケット調査し、「自社製品のマーケットにおける商品価値は何か」を把握します。



② マーケットの可能性を探る

「製品の強み」を認識したところで、次はマーケットにおいて、自社製品の可能性を探ることです。
弊社が扱う製品を例にとっていえば、毎日消費される日用品になるのか、ホリデーなどに向いているギフトになるのかなど、製品のマーケットにおける可能性を探っていきます。





③ 現地で情報を取得する

インターネットなどの情報だけではなく、実際に展示会場に赴き、会場の雰囲気、来場者、出展者、商品を見ることは非常に重要です。人が集まるブースに立ち寄り、出展者にヒアリングするのもいいでしょう。そういったブースは大抵、その展示会の常連なので、経験に基づいた情報を意外にも快く共有してくれるものです。
海外の展示会に行くのが難しい場合でも、来場経験や出展経験のある人に、事前によく話をきくと良いと思います。



展示会出展には、出展費、ブース装飾費、販促ツール作成費、人件費などなど大きな出費が発生します。時間と費用を浪費にしないためにも、この事前の調査による出展判断は非常に大切です。
弊社でも、アメリカ全土で行われている様々な展示会について、15年間の経験や各方面からの情報などを踏まえて、事前に入念に調査し、戦略を立てて出展を決定しています。


弊社代表 三浦は「展示会は嘘をつかない」と常々言っています。
それは上記三点の市場調査をしっかりと行い、バイヤーにブランドや商品をアピールする販促ツールをきちんとそろえ、展示会場で想定されうるあらゆるケースに備えた準備をしっかりと行えば、必ず結果はついてくる!というものです。


それでもやはり、果たしてヨーロッパの人々は日本の商品を受け入れてくれるのか、良い結果をもって帰ることができるのか、という不安はありました。
先にも述べましたが、今回はMira Design社にとって初めての海外展示会出展。加えて、弊社からの現地サポートは私一人。。。


しかし、展示会は日本企業にとって、海外市場進出においては最も重要なポイントとなります。弱音や不安などは言っていられません。
今まで蓄積したノウハウの全てを注ぎこみ、展示会の半年以上前から日本クライアント、現地エージェントとの幾度となくミーティングや情報共有を行い、その日に備えました。

商品サンプルの準備、
販売体制の準備、
流通回収体制の準備、
各種販促ツールの作成(英語版およびフランス語版の「ヨーロッパ国内商品リスト、Webカタログ、フライヤー、商品解説書、受注伝票、取引確認書」など) etc,,,

これ以上、できることはない!と言うところまで、徹底的に準備したのです。
そうして展示会前日を迎えました。



(Part 2 へつづく) 
Lily  記






Thursday, July 17, 2014

アトランタ展で売る!



「南部のライフスタイル」
今回は初めての7ブランド合同出展ブースで、今まで経験してきたNY NOWIHHSとは違う新しい発見があった。
まず単独ブースのときと異なり、ひとつの世界観を表現出来ないためバイヤーが遠目から見たときに一目で扱っている商品が分からない。そのため「一体どんな商品を扱っているのだろう?」と立ち寄るバイヤーに対する『きっかけ作り』の会話力が重要であった。初出展の私たちはバイヤーにとっても見慣れない会社・ブランド・商品であり、未知のブースであった。そのため、ブースの前で立ち止まったバイヤーにいかに関心を持ってもらいもっと見たい、もっと知りたいと気持ちを惹きつけるか、そのきっかけを作る力が必要だ。
驚いたことに私たちが普段当たり前だと思って使っていた日用品は、NOWIHHS以上にアトランタ展では馴染みのない目新しいものだという反応が多かったことである。興味はあるが、でも何か分からない、使い方が分からないというバイヤーが多かった。

日本製品の品質の高さや機能性・美しさは周知のことだが、まだまだ日本の製品やライフスタイルは知られていないのが現実で、商品のプレゼンおいて最も重要なのは私たちが扱う商品がアメリカのマーケットに需要を持つものであり、彼らの生活を便利に豊かに、そして楽しさを与えるものであるか を伝えることであった。ライフスタイル写真の重要性を再確認した。

アトランタ展でもうひとつ面白かったことは地域性がはっきりと現れていたことである。NOWではなかなか出会うことのなかった南部地域のバイヤーが圧倒的に多く、展示会に訪れているバイヤーのファッション(特に着ている服の色や柄)を見ているだけでもNYとは明らかな違いが感じられた。バイヤーとの商談の中でも、NYの専門店と好みの色・大きさが異なっており、ライフスタイルの違いを感じ、NYのライフスタイルがアメリカの全てではないということを、学んだ。

このことを踏まえて今後はアメリカのライフスタイルや地域性、トレンドをより広く理解した上で日本製品の魅力を、彼らの視点で彼らの生活に合わせて提案できるストーリーを話すための会話力に磨きをかけて、次の展示会と商談に臨んでいきたい。Rina






「フレンドリーなバイヤーたち」
初めてのアトランタ展示会を経験した。全体的にバイヤー、展示会出展者共にフレン
ドリーで温かみのある人が多い。バイヤーの年齢層は4060代のふくよかで、明るい
色の洋服をきた主婦層の女性が多かったが、Mira社に立ち寄る人達は、若くおしゃれ
でデザインものの商品に興味がある人が多かった。

商談する中で気をつけたことは、バイヤーが手に取った商品の良さ、他のブランドに
はない特別な長所を、飽きさせない様に手短に説明する事。そこで相手を引きつけ他
の商品にも視線をむけたら、それを説明する様にした。売りたい一心で一気に全ての
商品や価格について説明すると、バイヤー身構え逃げていきやすいと感じた。

日常会話を楽しみながら、その中で自分を信頼してもらい、商品の良さや倉庫の場所等もアピールしていくと、もっとすすめやすくなることが分かった。また他のスタッフが、受注を受けた場合、スピーディに対応する為、そばに歩み寄り受注フォローを行なったのは効果的だった。Like-itに関しては、ただ商品を並べてあるだけでは、安いオーガナイザーとの違いが一見伝わりにくいと思ったので、i padを使用し部屋やランドリールーム、オフィスでのきれいなイメージ写真を見せるようにした。そのおかげで、何社からかBricksのオーダーがもらえた。また、その写真を見せることによりMira社で扱う商品は魅力的で、信頼度も与える事ができたと思う。 Maiko






「バイヤーの雰囲気がいつもと違う...さてどうする?」
前回出展したシカゴのIHHS展では、キッチン用品専門店、あるいは大手チェーン店のバイヤーがUchiCookのブースを訪れてくれていました。しかし今回、何やらバイヤーの様子が違う...。いつもと同じセールスの切り口で、いつものメイン商品スチームグリルを勧めるも、なかなか関心を惹くことが出来ないのです。さて、どうする?

私たちのブースに立ち寄るバイヤーたちを観察していると、どうやらギフトショップを経営し、単価の高くないギフト小物を探している方が多い様子でした。なるほど、恐らく"ギフトらしい見た目""手の届く価格"、そして"ちょっとおもしろい"、これがポイントなのだなと判断し、本展示会でのお勧め商品を方向転換しました。本来一番にお勧めしたいスチームグリルを涙を呑んで封印し、まずは3つセットのピーラーから切り込んでいくことにしたのです。これが功を奏し、ピーラー他、スモールキッチンアイテムのオーダーを獲得することができました!

勿論、ピーラーをきっかけにUchiCookラインに興味を持ってくれたバイヤーにはプロモーショナルビデオを見せてスチームグリルも積極的にアピール。ようやくバイヤーからのリアクションが増えてきました。バイヤーが予想通りの反応を示してくれない場合でも諦めません。展示会全体の様子、バイヤーの特徴をよく観察し、柔軟に作戦を変更し形勢逆転を図る。これを実践することが出来た展示会となりました。Aya